理事長就任のご挨拶
平成20年4月の本学会に於いて理事長にご推挙いただきました。大変光栄に存ずるとともに、山積する課題について責任の重さを痛感しております。本学会は神経免疫研究会として発足以来本年で20年を迎えます。今後の学会運営につき理事長としての抱負を述べたいと思います。
学会の活動を活発化するために資金基盤を充実することは必須であります。前理事長の御努力により着実に基盤は充実してきており、これを継続発展させる必要があると考えます。そのためには、会員数の増加をめざすことが第一と考えております。本学会会員は神経内科学の免疫性神経疾患研究者を主体として発展してきておりますが、学術面での著しい進歩とともに、臨床医には難解な発表が多くなってきているのも事実であります。さらに、医学系以外の人で興味を持っている人も多いと考えられます。したがって、世界の神経免疫学に伍するレベルの高い学術集会とともに、臨床医、他分野の若手研究者が参加しやすい学会を目指す必要があると考えます。具体的には、臨床医を対象とした免疫性神経疾患の病態と治療に関するセミナー、若手研究者の育成を目的とした神経免疫の基礎講座の開催を通じて新規会員獲得をめざしたいと思います。各学術集会では、臨床医の興味を引く、治療・症例検討に関する分野も継続、発展させる必要があります。また、神経治療学会、神経感染症学会など関連学会との合同集会の開催も検討したいと思っております。
また、アジア地区における神経免疫学の興味も高まっており、この地域における神経免疫学の普及、進歩に貢献するのも本学会の使命と考えております。今後、これらの地域の研究者の本学会への参加の呼びかけ、学術交流も進めたいと考えます。そのためには、英語での発表も増やし、若手研究者のトラベルアワードなどを充実させることが重要であると考えます。
学会誌につきましては、英文化、オンライン化の準備をすることが理事会で決定しております。将来インパクトファクターのつくジャーナルをめざすべく、編集委員会での協議を進め、早急に実現したいと思っております。
また、学会ホームページを見やすくし、アクセス数を増やす努力をしたいと思います。組織の明確化、学術情報、臨床情報のアップデートを定期的に行う必要があります。このため、若手学会員を含めた学術・広報委員会を充実させていこうと考えております。
任期中にどこまで進められるかわかりませんが、会員諸先生方のご協力を得まして、実現にまい進したいと思います。よろしくご支援のほど御願い申し上げます。
平成20年7月29日
日本神経免疫学会理事長 錫村 明生
(名古屋大学環境医学研究所神経免疫 教授)